今夏の記録的猛暑は「一つの災害」(気象庁)…熱中症搬送が過去最高…区に緊急申し入れ

今夏の記録的猛暑は「一つの災害」(気象庁)…熱中症搬送が過去最高…区に緊急申し入れ

7月25日、日本共産党荒川区議会議員団は、西川太一郎区長あての「熱中症対策についての緊急申し入れ」を五味総務企画部長に手渡しました。
以下「申し入れ」の内容をご紹介します。

熱中症対策についての緊急申し入れ

荒川区長 西川太一郎 殿

今夏の記録的猛暑は、気象庁が緊急記者会見で「1つの災害」と指摘したように異常な暑さとなり各地で深刻な事態を引き起こしています。
7月24日、総務省消防庁は、16日から22日の1週間で熱中症で救急搬送された方が全国22647人(速報値)で一週間としては過去最高を記録したと発表しました。また搬送患者のうち、死者も最多の65人に上ってます。荒川区でも7月1日から22日まで43人が搬送され、死者はありませんが、重篤の方が3人となっています。
搬送患者の内半数が65歳以上となっています。東京消防庁の調査によると、救急搬送された人が熱中症を起こした場所について19~64歳は住居等居宅場所が29%でしたが、65歳以上の高齢者は、住居等居宅場所が60%、自宅で熱中症になる割合が高くなっています。また一人暮らし高齢者のリスクも高くなっています。その中には、エアコンが設置されてない場合やあっても使ってなかったなどの事例も報告されています。
また、高齢者だけでなく、夏季の子どもたちの屋外活動の中でも起こっています。またこの時期の各種イベント参加者の中でも熱中症発症が各地で報告されています。
今後猛暑は多少和らぐとされていますが、例年以上の高温の日が続くとの予報は変わっていません。
そのため区民の命と健康を守るために、従来の対策に加えて、緊急に以下の取り組みを強く求めます。

1、緊急に全庁あげて実態の把握を行うとともに、各所管課ごとの対策を総合的に推進するための体制をつくること。
2、東京電力に滞納などの理由で機械的な電力供給停止を行わないよう申し入れること。
3、あらためて熱中症対策について周知徹底すること。その際、高齢者世帯については、各戸訪問なども含めて声掛けなど実施するための対策を行うこと。
4、生活保護世帯、低所得世帯への以下の緊急支援を行うこと
①エアコンがあっても電気代を気にして使用しない事例もあり、電気代補助なども緊急に検討実施すること。
②生活保護世帯については、①の緊急対策とともに国に対し夏季加算の実施を求めること。
③エアコン未設置の世帯について、エアコンなどの器具貸与を実施すること。
④生活保護世帯には7月から4月以降の受給者や転居に限ってエアコン購入支給が可能となりましたが、これを必要な全世帯に区独自で緊急に拡大実施すること。
⑤生活保護の高齢者担当について、緊急訪問を行い必要な対策をおこなうこと
4、小中学校、学童クラブ、にこにこスクール、保育園などのプールも含めた夏季屋外活動については、熱中症対策を最優先して対応すること。
5、スポーツセンターやスポーツハウスのプールの利用についても水温との関係で熱中症になることもあり、注意喚起のアナウンスなどおこなうこと。
2018年7月25日          日本共産党荒川区議会議員団

五味総務企画部長に申し入れ書を手渡しました。