荒川区男女共同参画社会推進計画(5次)を策定・「誰もが自分らしく生きることができる」社会へ

荒川区男女共同参画社会推進計画(5次)を策定・「誰もが自分らしく生きることができる」社会へ

ジェンダーギャップ、同性パートナーシップ制度…多くのパブリックコメントが寄せられ意見が反映

5月12日、区議会総務企画委員会に荒川区男女共同参画社会推進計画(5次)のパブリックコメントの結果報告がありました。今回は、22名から55件の意見が寄せられ、そのうち10件が計画に新たに反映されました。
これまでの各種のパブリックコメントの中でも件数とともに計画に新たに反映した数も増えているのが特徴です。
基本理念の内容が充実
特に計画の柱になる基本理念「誰もが自分らしく生きることができる社会の実現」の内容に性自認・性的指向が加筆補強されたことは重要です。(以下「」内赤字が補強修正部分)
「全ての人が自分らしく生きることができる社会を実現するためには、私たち誰もが、性別、年齢、国籍、性自認・性的指向、立場等にかかわらず、幅広く多様な属性の人々の生き方を理解することが必要です。」
他に、▽ジェンダーギャップ指数が121位などの現状認識記載▽「性犯罪、性暴力対策」についての区の取り組み強化の発信▽同性パートナーシップ制度導入について▽配偶者暴力について▽ハラスメントに「SOGIハラスメント」を含める▽荒川区防災計画に性的少数者の視点を▽などが計画案では修正して補強されました。
同性パートナーシップ制度の文言が入ったことは評価しますが、「必要な支援策について調査研究」するにとどまったことは残念です。区議会で陳情も採択されたこともあり積極的な取り組みが求められます。
選択的夫婦別姓について「国の動向を注視」だけ?
残念なこともあります。
意見で「選択的夫婦別姓」について「地方自治体からも声を上げ、後押しすることを望む」という意見に対し、「国において検討・討議」されているとして「引き続き国の動向を注視」というだけで区の考えを示しませんでした。
また区の管理職などの女性比率の引き上げについて目標を「数年以内に4割程度」すべきとする意見に対し、「推進」という一般論にとどまったことも残念です。